2016年11月13日日曜日

α6000のイメージセンサーを自力清掃!




使っているとどうしても汚れてくる一眼レフ・ミラーレスのイメージセンサーですが、今回はSONYのα6000(ILCE-6000)に絞って、使い捨てのセンサークリーニングキットを使ってのセンサー清掃について紹介します。

センサーを露出した状態のα6000
センサーが見える状態のα6000

センサーの汚れの基礎

まずセンサーとはですが、光を受けてデジタル情報に変換する部分です。上の写真で言うと光が反射している部分です。

このセンサーは使っていると様々な理由で汚れてきます。一番大きいのはレンズ交換時に埃などのゴミが入って付着することです。次に多いのはカメラのシャッターなどが動くことによる、内部から発生するゴミです。

白い壁などを撮影した時は、大きなゴミの場合だと絞りを絞らなくてもうっすら影として写りますし、小さなゴミでもレンズを絞りこめば絞り込むほど影として写るようになります。だいたいF11以上からゴミが付いている場合うっすら影が写りこみ始めます。

ちょっとした汚れの場合カメラの設定画面から呼び出せるクリーニング機能や、エアブロワーを吹きかけることで汚れを落とすことが出来ます。なおエアダスターなど強力なものは絶対に使わないでください。センサーや内部の部品が壊れたり、ローバスフィルター内にゴミが入り込む可能性があります。

α6000の場合は以下のソニーのサイトにある手順を参考にすると良いと思います。

自分で掃除しない場合の方法

先ほどの方法でゴミが取れない場合は、自分で掃除するか清掃の依頼をすることになります。依頼する場合一番安心なのはメーカーです。次に安心できるのはヨドバシカメラ新宿店などで実施ししている、カメラ屋さんによる清掃です。

SONYの場合買ったお店を通して修理センターか、秋葉原にあるソニーサービスステーションであらかじめ電話予約で、店頭引き渡し後一時間程度で清掃してもらうことが出来ます。買って一年以内であれば無料、一年以降は有料での清掃となります。秋葉原のサービスステーションだと3000円程度です。

ヨドバシカメラ新宿店であれば1000円程度で清掃してもらえます。空いている時であれば予約なしで一時間程度、混雑時は当日の清掃を断られる場合があるので事前に電話していくのがお勧めです。と言いたいのですが、α6000はセンサーが通常よりデリケートで、取り扱うことが出来ないそうです。

自分で掃除する場合

先ほど少し触れましたが、α6000のセンサーは通常のミラーレスセンサーよりデリケートなそうで、基本的にはソニーに清掃を依頼するのがベストです。しかし、毎回清掃依頼するのはなんだかんだコストがかかりますし、何より依頼して手元に帰ってくるまでで時間がかかってしまいます。ゴミがつくタイミングは運次第で、撮影しようとしたらゴミが付いていたという場合も考えられます。そこで、自分で掃除する方法を調べてみました。ここから自己責任なので、壊れて修理代数万を払っても平気という人だけがチャレンジしてみてください。

・ペッタン棒→×
・Nikon クリーニングキット→△
・使い捨て清掃クリーナー→△

個人が行う場合上のような3つの方法があると思いますが、まずポピュラーなのはペッタン棒です。これは棒の先に粘着性のシリコンなどが付いていて、その吸着力でゴミを取るものです。この粘着部が結構強力で、α6000やα7シリーズなどソニー製ミラーレスとは相性が悪いく、センサー破損の可能性もあるので避けるのが吉です。

次にポピュラーなのはNikon クリーニングキットです。これはNikonが発売している純正のイメージセンサークリーニングキットで、シルボン紙と呼ばれるものと無水エタノールで清掃します。価格は8000円と決して安くありませんがプロが使うセットがすべて揃っているだけでなく、手順を説明するDVDに、ニコンが開くセンサークリーニング教室に参加できるという特典が付いています。入っている道具だけで相当回数の清掃ができるので、そういう意味でも元はとれます。ただ、ちょっと慣れが必要なのと、教室に通ったほうが良いことを考えるとやや面倒です。

最後に紹介する方法は、使い捨ての清掃クリーナーを使う方法です。真空パックされた清掃用の棒10本と、センサークリーニング用の専用液のセットで2000円です。清掃用の棒は先にマイクロファイバーの布がついており、それでセンサーの汚れをふき取ります。棒は一回の清掃で1~3本程度使うので、Nikon クリーニングキットよりはコストパフォーマンスが悪いです。しかし、一回限りの使い捨てで常に清潔さが保てることや、携帯可能で旅先に持っていけるのが魅力です。さらにα6000を実際に清掃したという書き込みが確認できたのもポイントです。なので、今回はこの方法での清掃について紹介したいと思います。

使い捨て清掃クリーナーの手順


0.レンズなどで練習
1.ボディーの清掃
2.マウント部の清掃
3.イメージセンサーの清掃

今回使用するのはVSGO社の「カメラクリーニング用品 APS-Cセンサースワブ+センサークリーナーセット」(型番 DDR-16)というものです。Amazonやヨドバシで買えると思うので、まず買ってみて下さい。そして買ったらレンズやレンズフィルターなどで試してみてください。それで使い勝手を確認できたら、実際の清掃に移ります。

清掃の行程としては主に3つです。まずは通常の清掃の要領で、ボディー全体をクロスで拭くなどした後、埃をブロワーで吹き飛ばします。

次にレンズを外してマウント部分の掃除を必要に応じて行います。マウント部は本来汚れないはずの場所ですが、実際はかなり汚れています。ソニーサービスステーションの方も、センサーへのゴミ付着を避けるためにマウント部は清潔にすることを薦めていたので、必須ではありませんが清掃後に再度ゴミが混入する確率を下げるためにも定期的な清掃をお勧めします。

そして最後にセンサーの清掃です。まずはセンサーにエアブロワーを吹きかけ、大きなゴミを飛ばします。ここで大きなゴミを吹き飛ばさないと、清掃クリーナー(以後センサースワブと呼ぶ)で拭いた時に傷の原因となるので気をつけてください。

イメージセンサー清掃後
マウント部を清掃したスワブ
次にセンサースワブでゴミを拭き取ります。スワブは両面になっていて、片面で右から左へ一方向に一拭き、次に裏返して左から右へ一拭きで完了します。一度使った面を再度使うとセンサーを傷つける原因になるので、一度使ったら二度と使わないでください。ただし、センサー以外を拭くのであれば十分使えるので、レンズやマウント部を清掃するのに再利用するのがおすすめです。糸くずが出ないので、マウント部など糸くずが出ると困る部分に使うのが特にお勧めです。

上の写真は練習に使ったスワブを再利用して、マウント部を清掃したときの状態です。結構汚れているのが分かります。

以上で綺麗になった場合はレンズを付けて完了です。油分のような落ちにくい汚れのような場合は、キットに付属しているクリーナー液を付けてさっきと同じ要領で一度拭きます。クリーナーは揮発性なので目に見える跡はつきませんが、さっきと同じ要領で乾拭きをして完了となります。

今のところ私は一回しかこの方法で清掃していませんが、清掃後に問題は起きていません。あくまでも自己責任となりますが、自分で清掃したい方は試してみてはどうでしょうか?

また、キットに付属しているセンサークリーニング液ですが、少しベチャベチャすると感じる方もいるようです。その場合はオリンパスが発売している「Hyper Clean EE-6310」を試してみると良いかもしれません。これは光学機器用の揮発性の高いクリーナーなので、センサーに使っても仕様上は問題ないはずです。まだ私は試していないので、今度購入して試すつもりです。

2016年8月12日金曜日

Xperia Z4のホワイトノイズと緩和策




私の所有するXperia Z4 SOV31で発生している回避不能なホワイトノイズについて紹介します。
記事更新日: 2016.08.12

どんな症状が起きるか?

イヤホンジャックにイヤホン・ヘッドフォンを差して音楽・動画などを聞くと、ホワイトノイズという砂嵐のようなノイズが入ってしまいます。基本的に回避する方法はなく、どんなアプリから音を出力してもノイズが入ってしまいます。

端末の故障かと思いましたが、家族の持つZ4 SOV31でも確認することが出来ました。初期化やセーフモードでの起動、アプリのキャッシュ削除を行ましたが、状況は改善しませんでした。故障やソフトウェアの相性不良ではない可能性が高そうです。

あまりしっとりしている曲を聴かない、騒音の多いとこでしか使わない、相性の良いイヤホン・ヘッドフォンを使っている人は気づかないかもしれません。

一応回避する方法はある

一応ですが一定条件のみ回避する方法が二つだけあります。それはXperiaにプリインストールされている「ミュージック」の設定で、オーディオ設定→サウンドエフェクト→DSEE HXをOnにすると、「ミュージック」で音楽を聴いている時だけノイズがほぼ0になります。ただし、この設定をしても他のアプリで音楽・動画を再生したときにはノイズが発生してしまいます。

もう一つはインピーダンスの高いイヤホン・ヘッドフォンを使うことです。インピーダンスとは抵抗値のことです。この抵抗値が高いものを選ぶことでホワイトノイズをある程度小さくすることが出来ます。言うまでもありませんが、この方法だと自由なイヤホン・ヘッドフォンを選べなくしてしまうデメリットがあります。音量はおおまかに言って感度とインピーダンス両方で決まり、インピーダンスの数値は小さく・感度の数値は大きいほうが音量が大きくなります。スマホのようなパワーの弱い機械では、インピーダンスが大きく感度が悪いものを使うと、音が上手く鳴らない場合があり注意が必要です。また、どの程度大きく鳴るかは数値でおおよその推測は出来るものの、定量化できるかというとそうでもないのが難しいところです。なので、試聴出来るお店で購入するのが、唯一の対策となります。


Androidの仕様変更が原因?

Android 5.0 Lollipopからは音周りの仕様が変更されたそうで、DSEE HXなどのXperia特有の一部のエフェクト機能の働きに変更が出ています。なので仕様変更が原因の可能性はありそうです。しかしZ4ではないLollipopのXperiaでは同じような不具合は起きていないので、仕様変更だけが原因ではないのかもしれません。

Android 6.0でも同様の現象を確認

Android 6.0へのアップデートがあったので、同様の現象が発生するか確認しました。結果は見出しにあるように、以前と同じような具合でホワイトノイズが発生します。レスポンスの改善に、各種プリインストールアプリの改善もあっただけに残念です。しかし一部のSONY製以外のアプリで改善が見られました。

Play MusicはDSEE HX対応へ

Google製の音楽「アプリPlay Music」がDSEE HXに対応しました。上の部分で紹介した「ミュージック」と同じ方法で回避できます。Play Music内のMusicの設定→イコライザーでDSEE HXをオンにするとノイズが回避できます。

以前は対応してなかったはずなので、いつのまにかアップデートで対応したようです。


Powerampベータ版は設定で完全にノイズ解消

android音楽アプリで定番のPowerampですが、ベータ版で設定するとPowerampにて音楽再生時はノイズを完全に解消できます。ただ、ちょっと手順が面倒です。

まずは↑のリンクからPoweampのベータ版テストに参加します。そして数時間程度待てばPowerampが自動アップデートされて通常版からベータ版に変更されます。もし、自動アップデートで変更されないようでしたら、手動で行ってください。もしテスターを辞める場合は、PlayストアでPowerampのページを開くと、下のほうにベータ版テスターの解除登録が表示されます。解除登録申請後しばらく時間を置いた後に、再度アプリをインストールしてください。

次にPowerampの設定画面に入ります。設定→オーディオ→Output→Hi-Res OutPut (Experimental)→Wired Headset/AUXをオンにしてください。これでPowerampでの音楽再生時はノイズは消えるはずです。

次に設定→オーディオ→高度な微調整→Music FXにチェックを入れた後、通常の音楽再生画面にあるイコライザーのMusic FXを押すと、Music FXの文字の下に白い下線が表示されます。この状態でWired Headset/AUXのオプション設定で、Sony High Res Audioにチェックを入れると、Powerampで再生する場合はClear Audio+など好きなイコライザー設定を適用しても反映されるようになるはずです。

Xperia Z5でも同様の状況でホワイトノイズが発生するケースがあるようですが、おそらくこの記事で書いたXperia Z4での回避方法が、ある程度使えるはずなので試めしてみてください。


と、こんな感じです。色々細かいところがあるので、後はいろいろ試してください。今回回避方法を追記しましたが、Hi-Res対応によるソフトウェアの類の問題が怪しいような気がてきました。Hi-Resに対応しても普通の音声が再生できなくなるようでは困ります。SONYさんには本当に早く抜本的解決をお願いしたいところです。

コメント欄にコメントして頂ければ、手助けできる場合はお返事するよう努力します。また、SOV31を使っていてホワイトノイズを回避する抜本的方法があったら、教えて頂けると助かります。その時もどしどしコメント欄へお願いします。

2016年6月23日木曜日

HDR-SR12フレキシブルケーブル交換で超お得!




2008年にSONYから発売されたビデオカメラHDR-SR12/SR11のフレキシブルケーブルを、自己責任の下に格安で自力修理しようという話です。

修理できる故障の種類は?

修理出来ると思われる故障は、以下のような液晶モニターの故障です。

1. バックライト切れ
2. タッチに反応しない
3. 液晶が見れないetc...

HDR-SR12/SR11の場合に限ってですが、これら故障は本体と液晶をモニターを繋ぐフレキシブルケーブル内の配線切断の可能性が非常に高いです。SONYに修理を出せばそこそこお金がかかると思いますが、古いカメラであまりお金を出したくない・他の故障が今後起きるかもなどと躊躇している方も居るかもしれません。その場合の奥の手として、自分でパーツを手配して修理するという方法があります。その場合は、最安で1000円・作業時間2時間程度で修理できます。

ただし、自分で中身を開けてしまうと、当然保障の対象外となります。後でSONYに直してくれとは頼めません。確実に直したい、故障部位が違う可能性があるなどの場合は、絶対にお勧めしません。あくまでも自己責任の元に修理を行い、直らなくても泣かないという方だけ行ってください。

最初に一読を

最初に読んで欲しいものとして、「らっしゅ」さんのブログ記事があります。

このブログは非常に詳しく修理の方法が解説されていて、素晴らしい記事です。なので、あえて全ての手順については書かず、要点とその補足としてなるべく多くの人が分かるように当記事を書いて行きます。

次に読んで欲しいのはサービスマニュアルです。
サービスマニュアルは修理などの時に使うマニュアルです。この中にフレキシブルケーブルの修理方法も記載されているので、必要に応じて参照してください。

部品を手配

eBayより画面の一部を引用
eBayより画面の一部を引用
矢印の商品がFP-807
まずはフレキシブルケーブルを手配します。海外通販サイトのeBayで「FP-807」と入力して検索してください。その中でケーブルの型番を示す「FP-807」の他、フレキシブルケーブルをあらわす「Flex」と、ビデオカメラの型番「SR12」「SR11」と入った商品名が出てくるので、それを選んでください。

eBayより画面の一部を引用
eBayより画面の一部を引用
赤線部分に注意
そうすると上のようなページになると思います。ケーブル自体の値段以外に、まずは評価の高いかどうかを確認してください。次に日本に発送できるか、送料はいくらか確認してください。この時注意して欲しいのは、荷物を追跡出来そうなところかどうかと大雑把に言って送料が高いほうが早く確実に荷物が届くということです。

私の場合は日本円換算のケーブル2本入りで630円、送料が105円のにしました。これでちゃんとトラッキングが出来て、無事中国からシンガポールを経由して届きました。送料100円程度の格安便なので、1ヶ月程度かかりました。オプションでもっと早く出来たりもするので、そのあたりも考えて決めてください。

支払いはPayPalがお勧めです。詳しい説明は割愛しますが、PayPalを経由すればJCBを含めた様々なクレジットカードで安心して支払いが出来ます。

まずは準備

・+の精密ドライバー(必須)
・サービスマニュアル(必須)
・両面テープ(あれば)
・スマホかカメラ(必要に応じて)

まず準備して欲しいのは上記の三つです。必須なのは本体を分解するのに必要な+の精密ドライバーです。カメラのネジは非常に小さい反面、きつくは締められていません。もしドライバーのサイズがあっているか分からない場合は、ネジで実際に試してみて少しでも滑るようなら即やめてください。正しいサイズでないとネジを潰し修理不能になります。逆にあっていれば簡単に外せます。100均一で売ってるものでも大丈夫だと思いますが、お金に余裕があるならちゃんとしたもののほうが使いやすいです。

最初に紹介した「らっしゅ」さんのブログを順々に読めば不要だと思いますが、分からないところがあったら焦らずマニュアルも参照して修理してください。

両面テープは必須ではありませんが、フレキシブルケーブルに付属している両面テープが弱っていたりする場合があります。その時あると便利なので、準備しておくと手早く作業が出来ます。

スマホ・カメラも必須ではありません。順々に撮影していくと分からなくなった時に楽なので、記録しながらの修理をお勧めします。


いざ修理へ

1.電池を外す
2.液晶パネル側のネジを外す
3.ヒンジカバーとヒンジ部のネジを外す
4.底面の液晶側のネジ3つを外す
5.バッテリー取り付け部の液晶側のネジ2つを外す
6.液晶モジュールを外す
7液晶モジュールの.ヒンジを分解する
8.フレキシブルケーブルを外す
9.フレキシブルケーブルを折る
10.は8→1へ逆に組み立てる

1~10が大まかな流れです。私のようなそこまで分解作業の慣れてない人間でも、ここまでの行程を1時時間半強で出来ました。まったくやったことが無い人なら2時間以上、手馴れた人なら1時間程度で作業が可能だと思います。

それでは補足に入ります。
HDR-SR12修理説明写真
本体と写真の面を外すときです。丸く囲んであるレンズ側へはめ込むような形となっているので、そちらからいきなり力を加えないほうが良いと思います。様子をみながらゆっくり外してください。凄い力を加えなくても外れるはずなので、ある程度力を入れて外れないときは力を入れる方向を変えてください。

HDR-SR12修理説明写真

次に液晶モジュールの裏蓋を外すときです。丸く囲んでいる部分から爪を入れて、少しずつ矢印に沿って外していってください。マイナスドライバーを使っても良いですが、傷がつくので最初に爪を入れるスペースを作ったら、その後は使わないようにするのがお勧めです。

HDR-SR12修理説明写真
ヒンジ部のプラスチックカバーですが、白い○の部分から先に外すようにしてください。この二つを外せば簡単に外せるはずです。


とまあこんな感じです。基本的には「らっしゅ」さんのブログ記事を読めば修理できると思います。補足部などで、もし間違ってますよ!とかあったらコメントを下さい。

とてもお安く修理できるので、自己責任ということを理解した上で検討してみてください。私としては、悪天候の時も過酷な旅行の時も映像を撮影し続けてくれたカメラが治ってとても嬉しいです。メインとしては使うことは無いかもしれませんが、思い出のカメラなのでたまに使ってみようと思います。

2016年4月24日日曜日

理研で液侵型スーパーコンピューターShoubu(菖蒲)を見てきた




2016年4月23日に理化学研究所和光地区の一般公開があったので、そこで見たスーパーコンピューターShoubu(菖蒲)について紹介したいと思います。

珍しい液侵冷却を採用

フロリナートに浸されるShoubuの基盤
基盤がフロリナートに浸されている
一般的にパソコンの冷却と言えば、ファンで送風して冷やす空冷が一般的です。スーパーコンピューターShoubuは液侵冷却という特殊な冷却を行っています。簡単に言えばパソコンを丸々液体の中に沈めてしまうということです。普通そんなことをすればパソコンは壊れてしまいますが、液体に「フロリナート」という絶縁性の高い液体を使うことでクリアしています。

Shobuに実装されている基盤
これの何が良いかと言いますと、まずは密度を高めることが出来ることです。空冷の場合は空気を使う制約上、容積あたりのサーバーラックの密度には限界があります。液侵冷却を採用することで空気を越える高効率で冷却することが出来、サーバーの密度を高めることが出来ます。

次のメリットは専用のサーバールームを構築しなくて済む点です。サーバーはサーバー自体を冷やすたまに冷房をガンガン効かせることの出来るサーバールームを作り、その中にサーバーを置くという非効率的なことをしています。Shoubuでは液体で冷却するため、温まった冷媒を配管で外まで送り、外の熱交換器で直接冷却することが出来ます。そのため効率的な冷却を可能としています。

スーパーコンピューターShoubu菖蒲のラック
Shoubuのタンク
100Lほどのフロリナートが充填されている
デメリットとしては冷媒として利用しているフロリナートが非常に高いということです。理研では1Lあたり一万円以上で購入している言っていましたが、そのフロリナートを一つのサーバーラックあたり100Lも使うことです。それでも高密度に配置できることや高効率で冷却することで、サーバー数を減らしたり電気代を削減することできたり、フロリナートの揮発性が低く頻繁に補充する必要はないとのことで、空冷と比べると元がとれるという話でした。ちなみにこのフロリナートは人体への影響は少ない物質とのことです。実際に私も触ってみましたが、少しヌルっとした液体という程度で刺激などは感じませんでした。

演算部には独自チップ採用

Shoubu仕様表
Shoubu仕様表
Shoubuのノードは「intel Xeon E5-2618V3」1つを中心に、一枚あたり1024コアを搭載する特殊チップ「PEZY-SC」4つで構成されています。

Shoubuのブリック
ブリック
このノードが4つ集まることでブリックという単位になり、そのブリックが銀色のタンク一つあたり16枚沈められています。

ここで肝になるのは「PEZY-SC」というチップです。このチップはMIMDと呼ばれるタイプの物で、「PEZY-SC」の場合は比較的な中身が単純な構成のチップを1024個搭載し並列処理を行うというものです。この特殊なチップと液侵冷却という効率的な冷却で、スーパーコンピューターのエネルギー効率を競うGreen500で1位を獲得しています。

用途としては画像処理などのGPUが担っているような分野が得意のようです。

汎用性に欠けるShoubu

ここまででShoubuが非常に優れたスーパーコンピューターであることが分かっていただけたと思いますが、Shoubuには大きな弱点があります。それは汎用性の無さです。

「PEZY-SC」は簡単な計算を複数同時に行う並列処理は確かに得意ですが、複雑な一つの計算を行うという点ではあまり強くありません。さらに「PEZY-SC」は日本のベンチャー企業「PEZY Computing(ペジーコンピューティング)」が独自に開発したため、一般的なパソコンで使うようなプログラムを動かすことが出来ません。なので、プログラムを書く難易度も高めといえると思います。そのためか、理研でどのような用途向けかを聞いたときも若干歯切れが悪かったように感じます。



「PEZY-SC」の一世代前にあたる「PEZY-1」はポータブル超音波装置に搭載されている実績があるようですが、そいった高付加価値をつけられる分野でしっかり地位を固めていけるかが、今後の発展に関わってきそうです。

2016年2月23日火曜日

火星植民者宇宙海賊とマン博士




最近映画「オデッセイ」と「インターステラー」を見たのですが、多くの共通点がありながら反するところも多くて面白かったので記事にしたいと思います。

1.宇宙物のSF映画

どっちの映画も宇宙物のSF映画で、SFらしいSFだと思います。

まず「オデッセイ」ですが、有人火星探査で火星へ行き、火星脱出の際の事故で一人取り残されて生き抜く話です。最終的には火星最初の植民者で宇宙海賊で人類最速のアイアンマンという、わけわかんない感じになります。火星探査ということですが、実際にNASAでも計画が進められています。映画なのでリアルでない部分もありますが、近未来の話で足のついている感じです。劇中で「マッド・デイモン」が演じる主人公「マーク・ワトニー」を助けることになる火星探査機「マーズパスファインダー」も、本当に火星を探査した人工衛星でリアルさを引き立てます。

一方「インターステラー」は「地球ヤバイどうしよう。じゃあ人類の住める新しい星をワームホールを使って探しに行こう」と言う話で、「オデッセイ」と違ってリアリティ重視ではありません。まずワームホールですが、謎の五次限人が親切で作ってくれた可能性が高いとか非常にふわふわした理由で存在の説明がなされます。時代設定は今から100年も経っていない雰囲気でありながら、コールドスリープが完成されていたり、重力制御の理論が完成まじかであったり現実との整合性は意識していません。

2.マッドデイモンが取り残される

どちらの物語りもマッドデイモンが一人とり残されます。

「オデッセイ」のワトニーは、植物学者であり不屈の精神の持ち主です。一言で言えば少年マンガの主人公のようです。生き残るために実験用ジャガイモを育てるため、人糞から肥料を作り宇宙船の燃料から水を作り育てるなど、自分の持つ知識をフル動員して頑張ります。途中何度か絶望的な自体に陥ったときも立ち直り、地球と交信がとれるようになった後も悪態をつきながらも自分を取り残したクルーを気遣う優しさを見せます。本当にナイスガイです。

「インターステラー」に登場するマン博士は本当に最低です。こちらは主人公ではなく、先行して植民惑星を探しにいった探査クルーの一人です。本来は「人類の居住に適した星の時だけ地球へシグナルを送り、そうでない時は諦めることを受け入れろ」という内容で地球を飛び立ちました。しかし、自分の付いた惑星が人類の住めない惑星など気づいたとき、寂しさのあまり地球へ信号を送ります。これだけなら可愛いものですが、主人公達がその惑星に着いたときには不都合な事実を隠蔽し、一人母船を奪って地球へ帰ろうとするという最低なことをします。遠い宇宙に取り残されたという心情を考えれば理解は出来るのですが、そういった部分は描写されないので視聴者としてドン引きです。

3.勇気と愛

両作品ともに単純にエンタメということでなく、人間の持つ力がテーマの一つとして画かれています。

「オデッセイ」はポスターのコピーだけ見ると感動ものって感じもありますが、どっちかというコメディで勇気が貰えるよう感じました。爆発するシーンがあるのですが、爆発で頭がチリチリになるんて久々に見た気がします。それに加えて火星で一人前向きに頑張る姿は、勇気が貰えました。少し落ち込んだときに、気楽に見ると良い映画だと思います。

「インターステラー」は愛などの目に見えない力がテーマの一つです。日本人的には縁と言ったほうが良いのかも知れませんが、そういった人と人の結び付きのには本当に力があり、それが世界を救う鍵という描写があります。ちょっとロマンチックですね。こっちは夜しっとりした雰囲気で楽しむほうが向いていると思います。

散らかった文章になっしてしまいましたが、両作品共に面白い映画なのでSFファンにはお勧めです。

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