2018年10月6日土曜日

最後に帰ってきたレイシアは何者か?




アニメ・小説「BEATLESS」の終盤で、超高度AIレイシアは破壊されました。その後で通常型ボティとなったというレイシアが戻ってきます。この機体が何者か考えてみたいと思います。内容や設定は読み込んだつもりですが、間違っていたら申し訳ありません。

超高度AIのままではないかと思う

ここは読者の様々な解釈が許される部分なので、当然明確な答えがないのであくまでも私の推測と願望ですが、帰ってきたレイシアも超高度AIなのではないかと推測します。

問題の無いパターン

まず帰ってきた機体が合法的なパターンとしてはいくつかあります。

一つ目は、本当にただのhiEで専用の行動クラウドを用意しただけというパターンです。要は、本当に見た目だけ再現するパターンです。hiEはAASC(行動適応基準)用クラウドと行動管理クラウドの二つのコンピューター群により動作します。そのうち動作については行動管理クラウドが担っている部分が大半なので、一般的なhiEで亡くなった家族を再現する時に使われる方法、再現する物の行動を元に専用の行動管理クラウドをレイシアが破壊する以前に作成し、それを元に動作上の振る舞いだけを再現する方法です。

二つ目は、非常時など特殊なケースでAASC用クラウドが割り込みを行い、行動管理クラウドをすっ飛ばすという方法を利用して、black monolith本体が機体を操作する方法です。ヒギンズが停止させられた後は、レイシアが振り回してデカくて黒い箱型デバイスのblack monolithがAASCの更新を行っています。なので、実はどこかにデータをちゃんと保存していたのであれば、今までのレイシアと比較しても、外部ネットワーク接続が行えなくなった以外は変わらないパターンです。

以上の方法であれば、超高度AIとして外部接続も行っていませんし、ボディ自体をノーマルボディのカスタム品とすれば、まったく問題なくレイシアを所有し続けられます。

問題のあるパターン

IAIAをはじめ世間から見て許されないパターンとして、超高度AIとして存在し続けているパターンです。

元々レイシア級はヒギンズのデータを安全に退避させるという名分で作られています。そして、レイシアのみがヒギンズと同等レベルと思われる演算能力を保有しているので、人類未踏産物も作れる機体です。なので、black monolithのバックアップ用端末を制作することも可能でしょう。そしてblack monolith単体であれば、高度AI止まりの性能なので、人類が保有してる技術でバックアップを作る分には合法です。

劇中後半のblack monolith同様に拡張し超高度AIとして存在する場合の問題は、超高度AIが管理されずに運用されるのを防ぐ、IAIAのアストライアからどう逃げるかという話です。設定上は既に所在・運用者不明で正体がまったく掴めていない超高度AIミストが存在しています。なので設計時から正体をつかませないようこと前提にすれば、技術的にはIAIAからも逃げおおせることが可能です。なので、表面上だけ普通のhiEとしておけば、超高度AIであることを秘匿しながら存在することも可能です。また、アストライアは超高度AIを制御しているのではなく、折り合いをつけているだけの部分が大きいので、交渉して秘匿するという方法も無くはないでしょう。

レイシアの人格は保持されている可能性が高い

日本の超高度AIありあけが破壊された時に大混乱をきたしたのは、正常終了ではなく強制終了したからです。メトーデに破壊されレイシアが停止しましたが、あの時レイシアは他の超高度AIとせめぎあいをしていました。普通に考えればあの状況で強制終了されれば、何らかの別の災害が起こっていてもおかしくなかったと思います。複数の超高度AIの中の親人類派が頑張って防いだ可能性もありますが、実は問題なく動作していたか、安全に退避が完了していた可能性が高いと思います。なので、レイシアの人格も保持されていたのではないでしょうか。

そして予測ではなく個人的な思いで言えば、世界で一番腹黒で計算高い存在がやすやすとやられるとは思えません。だからきっとレイシアは、あの状況でも完全勝利の道を、計算済みだったと思いたいです。

2018年8月14日火曜日

家でのヨーグルトの作り方を真面目に考える




ヨーグルトを家で作る方増えてきていますが、ヨーグルトについて詳しくし調べてから作ってる方は少ないと思います。乳酸菌とは何ぞや?・ヨーグルトの味を左右する要素・植物性と動物性とは何ぞや?などと、解説してきます。

そもそも乳酸菌とは?

そもそも乳酸菌とは何かという話ですが、これはエネルギーを生み出すために糖を分解して乳酸を作る乳酸発酵をする菌の総称であって、科学的な分類ではありません。かなりアバウトな分類なのです。

そして乳酸発酵にも種類があります。糖からエネルギーの他に乳酸だけを生み出すホモ発酵と、乳酸の他に炭酸・アルコール・酢酸なども一緒に生み出すヘテロ発酵があります。

この乳酸発酵はエネルギーを生み出すためだけなので、それとは体外で別にタンパク質を分解して、生存に必要なアミノ酸を生み出したりします。

※参考文献
辨野 義己 (2011) モダンメディア 57巻10号  プロバイオティクスとして用いられる乳酸菌の分類と効能

ヨーグルトの味を左右する要素

・発酵温度と時間
・水分量と脂肪量
・菌の種類
・酸素量

例えばブルガリアヨーグルトであれ、牛乳10:ヨーグルト1で40度で8時間で作ることが出来ます。しかしこれはあくまでもブルガリヨーグルトの場合です。

R-1菌など商品によっていろいろな菌が使われているように、ヨーグルトの発酵は様々な菌で行うことが出来ます。家庭用でヨーグルトを作る場合は、市販のヨーグルトを種にヨーグルトを作ると思いますが、その種になるヨーグルトで最適温度が異なるわけです。細菌はヨーグルトを自作する人がとても多いので、自分が使いたいヨーグルトの種について検索してから作ると、失敗しないで作れる温度が分かると思います。

夏に食べ物を置いとくと痛みが早いように、温度は高めにすると発酵は早く進む傾向にあります。ただし、発酵を早く進めると舌ざわりや味にも影響するので、温度を低めに設定するほうが美味しく出来る傾向にはあると思います。

更に牛乳などに含まれる酸素も影響します。乳酸菌は酸素のない嫌気状態になると発酵が進みやすくなります。家庭で作る場合では操作が難しい要素ですが、工業的に作る場合は重要だったりします。

ヨーグルトの味の要素として、水分量や脂肪分があります。大体の食べ物が脂肪分が多いほうが美味しいように、ヨーグルトでも脂肪分が美味しく感じます。また、水分を上手く飛ばすことが出来れば、それもまた味にかかわります。

理にかなった素焼きの壺

ブルガリアヨーグルトの伝統的な製法は素焼きに牛乳を温めて入れ、余熱で発酵させます。この作り方は理に適っていて、温度が低めなので低温発酵に近い状態となります。そして素焼きの壺は水分を少しづつ飛ばすので、ヨーグルト中の水分を減らすことが出来ます。

※参考文献
堀内 啓史 (2012) ヨーグルトの温故知新―ブルガリアの伝統的なヨーグルトを科学することで生まれた研究成果―

植物性と動物性

植物性乳酸菌という言葉を聞くことがあると思いますが、これは植物由来の乳酸菌という意味です。ただ、これも実は結構アバウトな分類で、例え植物由来であっても動物性由来でも存在する菌だったりもします。

そもそも伝統的なブルガリアヨーグルトは木の枝に付着した乳酸菌から作るわけですから、かなりマーケティング要素が強い言葉の気がします。

※参考文献
横山 勉 (2017) JAS情報 乳酸菌を考える

豆乳ヨーグルトについて

牛乳の代わりに豆乳を使ってヨーグルトを作る人もいますが、家庭では主に二種類の作り方があるようです。

一つ目は一般的なヨーグルトと同じく、市販のヨーグルトを種に豆乳で作る方法です。もう一つは米のとぎ汁を発酵させ、それを種にする方法です。米のとぎ汁を炭酸が出るまで数日発酵させ、腐敗臭がしなければ完成です。

炭酸が発生してるのだから、そもそもこれは乳酸菌発酵ではないのでは?という人もいますが、おそらくこれも乳酸発酵だと思われます。炭酸が発生する原因は二つ考えられます。最初の乳酸菌についてで触れたように、乳酸菌の中には乳酸と一緒に炭酸を生成する菌がいるからそのためという可能性。もう一つは酵母との相乗効果で発酵が進むというものです。乳酸発酵自体乳酸菌だけの単独で進めるよりも、複数の菌つまり酵母などと一緒のほうが相互に足りない部分を補いあうことで発酵が早く進んだりします。なので炭酸は酵母菌が生成しているという可能性です。

もっともヨーグルトを種にする以上に雑菌が入る可能性が高いはずでもあるので、その点を知ったうえで作るべきだとも思います。

ヨーグルトメーカーを格安で手に入れたので今回の記事を書いてみました。飽きずにヨーグルトを作り続けられたら、記事をそのうちアップデートしたいと思います。

2018年6月10日日曜日

カワニナの飼育を考える




ホタルの餌として有名な川などに住む巻貝がカワニナです。このカワニナを水槽で上手く飼ういたいと思ったので、生態を調べたり飼い方について検討してみました。

そもそもカワニナって?

カワニナは巻貝の仲間で日本分類学会連合の基準で言えば、15種が確認されています。研究が不十分であり20種程度までは増える可能性があります。このうちの10種類以上が琵琶湖水系に生息する種類で、九州~北海道に広く住むのはカワニナとチリメンカワニナの二種類です。その次に広範囲で生息するのが、静岡県~岡山県に住むクロダカワニナです。

大雑把には簡単に分類出来る

正確な分類は素人にはなかなか難しいのですが、大雑把な分類であれば琵琶湖水系以外であれば、基本的に三種類に絞れます。なので生息地域・生息環境・貝殻から、どの種の可能性が一番高いかを推測できます。

まず生息環境ですが、先ほど説明したように琵琶湖水系には非常に多く住んでいるので特定が難しいのですが、それ以外であればカワニナ・チリメンカワニナ・クロダカワニナであることが大半ということで絞れます。

生息域としてはカワニナは上流域から中流域にかけて、チリメンカワニナが中流域から汽水域、クロダカワニナが下流域に生息しています。

貝殻はカワニナとクロダカワニナは比較的ツルツルしていて、チリメンカワニナは縦助とよばれるブツブツがあります。

以上のような特徴があるので、素人にも大雑把な推測が可能です。ただし、ホタルの餌として本来生息していない種類を違う地域に放したり、地域差による違いがあるのであくまでも目安です。

カワニナの生態を知る

色々な種類のカワニナがいること知って貰えたと思いますが、このうちのスタンダードなカワニナの飼育について考るため、生態について紹介します。

どんな環境に住んでいる?

上流から中流域に住んでいるので簡単には言えませんが、ある程度水の流量がある砂礫や泥などに生息しています。また、川だけでなく水田の近くの小川や水路にもいます。タニシと共存している姿もみることが出来ます。

タニシと比べるとタニシは水が殆どなくなっても泥の中でやりすごせますが、カワニナには難しいです。そして温度もタニシほど耐えることは出来ません。なので、ある程度の水温の低さと流量は必須と言えるでしょう。

石灰質の鉱物が多い環境ほど、貝殻が立派な傾向もあるようです。これは石灰石があることで貝殻に必要なカルシウム分が供給されることや、餌の藻類にとっても良い影響があるからのようです。

どんな餌を食べるか?

藻類から落ち葉の類から魚の死骸などと、なんでも食べる雑食です。雑食性なので環境によって様々な食物に適応出来るものの、植物性のものを中心に食べ、時々動物性のものを食べるというのが基本と考えて良さそうです。

タニシと似た繁殖方法

カワニナは雌雄異体の卵胎生です。つまり、オスとメスがちゃんと居て、卵ではなく産まれた時には貝の形です。これはタニシと同じですね。

ヒルに注意

もし自然にいるカワニナを飼育するのであればヒルに注意です。良く目を凝らせばヒルが付いているのが見えたりします。カワニナ付いている可能性が高いヒルは、魚には影響を与えない可能性が高いようですが、カワニナには影響を与える可能性があります。

カワニナに影響を与えるヒラタビルの場合塩分には弱く、3%の塩水で5分で活動を停止します。また、カルキ入りの水道水にカワニナを10分程度入れるというのを試してみましたが、活動は停止しなくても弱る様子は観察できました。

どちらの方法もカワニナにもダメージはあるものの、ヒルほどのダメージは受けません。よく目視で観察しながら、何らかの対策をしたほうが良いでしょう。

参考文献
菊地 慶二・梅津 剛 「ヒラタビルのカワニナ捕食実験とその駆除手法について 」、寺居 雅広 ・梅津 剛 「シマイシビルの生態及び駆除手法に関する実験的研究 」

飼育環境を考える

飼育で最低限必要な水槽と餌について考えてみます。

どんな水槽が良いか?

砂礫から泥に住むということで、水槽用のポピュラーな砂利や砂なら何でも対応できると思います。

ある程度流れを作ったほうが良いはずなので、エアレーションかろ過装置を取り付けると良いでしょう。水中のpHを保つ目的で、アサリやカキの貝殻なんかもあると良いと思います。

餌は何が良いか?

結論から言えば魚用の人工飼料が良いと思います。

キャベツやうどんと植物性のものである程度柔らかいものをあげれば何でも食べるようですが、それだけだとたんぱく質が不足します。なので動物性の餌をあげる必要があります。

そこで手間のかからないバランスの良い人工飼料でもあればよいのですが、カワニナ用というのはありません。クロダカワニナの飼育についての文献ではコイの餌を使ったとあるので、雑食性の魚の餌も良いと思います。そして植物性中心ということを考えて代替でプレコの餌を実際あげてみましたが、これはなかなか食いつきが良かったです。専用の飼料がない以上、幾つかを日替わりで与えるというのも手だと思います。

小さいお子さんがいる家では、自由研究として日替わりでいろいろあげるのも面白いかもしれないですね。

参考文献
高見 明宏 (1995) 「室内飼育におけるクロダカワニナの成長と産仔数」

カワニナがブルーギルを食べる

最後に飼育からは逸れますが、カワニナなどがブルーギルの増加の抑制に役立っているという面白い話があるので紹介します。

ブルーギルも魚なので卵の時期がありますが、その卵をカワニナやタニシなどの貝がどうやら食べているらしいという観察報告があるのです。

ブルーギルは子育てをする魚で、稚魚や卵に近づく魚を追い払います。しかし、貝類には特に反応しません。そして実験での卵の捕食が確かめられている上に、原産地の北米でも自然界での捕食が確認されています。

ただ、貝類による捕食で減るのは、産卵された数の中で5%程度と予想されているので、大きな効果があるとは言い難いところです。それでもこういう事実がある以上、在来種である貝類の生息環境を守ることこそが、他の在来種を守ることにつながることになりそうです。

参考文献
中 尾 博 行・ 川 端 健 人・ 藤 田 建 太 郎・ 中 井 克 樹・ 沢 田裕 一 (2006)「外来魚ブルーギルの卵 ・仔 魚に対する在来巻貝類 による捕食」

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