2019年2月19日火曜日

リアルけものフレンズ ワシミミズク・アフリカオオコノハズクちゃん




けものフレンズに登場する動物たちを紹介しようという企画です。今回は7話登場のワシミミズクのミミちゃん助手と、アフリカオオコノハズクのコノハ博士を紹介します。

フクロウ最強クラスのワシミミズク

眠そうなワシミミズク
眠そうなワシミミズク
ワシミミズクはフクロウ科の鳥で、体長は70cm前後とフクロウの中でも大きいタイプです。生息地はユーラシア大陸の広い範囲が中心ですが、極地や熱帯には生息しません。岩場から森林、果樹園と割とどんな場所にでも住みます。その中では岩場のほうが好みのようです。開発により減少の懸念はあるものの数は多く、レッドリストでは低懸念のLCです。広い地域に住んでいるので、亜種もいます。多くの動物園でも見ることが出来ます。後述しますが、日本では絶滅危惧のある希少な鳥とされています。

旭山動物園のワシミミズ
やはり眠っているワシミミズク
食性は肉食で、ネズミなどの小型哺乳類から蛇やカエルとなんでも食べます。時には同じフクロウの仲間を餌とすることがあります。肉食性の鳥類でも食物連鎖の頂点の一つになりえる種類です。アメリカワシミミズクがオオタカの雛を食べた例があり、日本でもオオタカの雛がフクロウに襲われている可能性があるそうで、フクロウ全般がタカ類に比べてもひけをとらない強さを持つ種族です。個体や生息地の事情もあるもかもしれませんが魚やトカゲ、イタチは好みでないようで、こだわりが全く無いわけではありません。意外と本当にグルメ?なのかもしれません。

夜行性ですが日暮れや夜明け頃に活発に行動するそうなので、サーバルちゃんなどのネコ科と同じ薄明暮性というタイプです。

つがいで子育てをします。フクロウの仲間全般が巣を作るのが苦手で、適当な木のうろや岩場の窪みなどの場所を見つけて巣にします。フクロウの巣のステレオタイプなイメージと言えば木のうろです。ワシミミズクもまさに木のうろや割れ目など、そのステレオタイプなイメージな巣を作ります。

日本のワシミミズク

日本では現在わずかな数が時折繁殖しているようです。IUCNの生息地にも日本が表記されています。日本での生息地は北海道だけです。

以前は迷鳥として飛来していると思われていましたが、実際は細々と命を繋いでいたようです。以前環境省が1994~1997年ごろにかけて行った調査によると、北海道中部から北部にかけて10羽前後が確認されています。

旭山動物園のシマフクロウ
世界最大級のフクロウ
シマフクロウ
北海道には絶滅が危惧されている大型のフクロウとしてシマフクロウが生息しますが、保護活動の成果もあり160羽ほども回復していると言われていることを考えても、かなり厳しい数しか生息していないと考えられます。

ちなみにこのシマフクロウはとても大きく、フクロウでは最大級で極東に生息します。ほぼ川魚だけを食べる珍しいフクロウです。北海道の円谷・旭山・釧路動物園でしか見ることが出来ません。

動かない動物園のワシミミズク

多摩動物公園のワシミミズク

ワシミミズクに限らずフクロウの仲間は、動物園だと寝ています。先ほど説明したように夜行性なので仕方ないですね。私が見に行った時も、ちょっと首を動かしただけでした。生態的には夕方の閉園時間頃がねらい目のはずなので、その頃を狙ってみたらどうでしょうか?それで動いているところを見れたらラッキーです。

※参考文献
『動物大百科8 鳥類Ⅱ』 平凡社、早矢仕 有子 (1997) 「極東地域におけるワシミミズク Bubo bubo 標本の由来および形態形質」、著: 張守富・陳相君・張守林 訳: 福井和二 (1991) 「ワシミミズクの生態と習性」

だいぶ小さいアフリカオオコノハズク

アフリカオオコノハズクは、フクロウの中でも小さい種類です。体長は20cn程度で、ワシミミズクの3分の一以下です。フクロウ目の傾向としては北半球のやや寒いところはフクロウ科が中心に住み、北半球のやや暖かいところから南はメンフクロウ科とフクロウ科の両方が住みます。ワシミミズクが他のフクロウの仲間を襲うことあるとしましたが、ワシミミズクは北半球の少し寒い地域なのに対し、アフリカオオコノハズクはアフリカ大陸のサハラ砂漠以南に住むため生息域が被ることはおそらくないでしょう。助手のワシミミズクちゃんに博士のアフリカオオコノハズクが襲われることは、ないはずです。

と、このまま解説を続けたいところなのですが、実はあんまりデータが無く終わりです。日本国内では「掛川花鳥園・富士花鳥園・加茂壮花鳥園」などで見ることもでき、国内にもブリーダーが居ます。なので他のフクロウと同じ要領で飼育出来るようですが、野生下の話になると情報は少ないようです。コツメカワウソの紹介でも触れましたが、発展途上国を中心に生息する動物だと、どうしても情報が少なくなったりします。さらに鳥類だと、私たちが目にしてる身近な鳥でも分からないことがあったりします。早く詳しい生態が分かると良いですね。

フクロウとしてしか描写されなかった博士と助手

7話で登場したワシミミズクのミミちゃん助手とアフリカオオコノハズクのコノハ博士ですが、フクロウとしての表現でした。例えば音もたてずに飛ぶのは他のフクロウの仲間でも出来ることですすし、巣を作るのが苦手なため人が設置した巣箱に比較的抵抗なく巣を作るのも特徴です。図書館に住んでいたのもそのためなのかもしれません。上手くない巣作りを試行錯誤するより、ボスがたまに周辺を管理してくれる図書館に住むほうが快適なはずですからね。

東武動物公園のきどころおねえさんも分類の話を聞いていい加減だなあと思った人もいるかもしれませんが、ミミズクやフクロウは生物としての違いはあまりなく、ワシとタカの違いみたいなものです。頭のところのぴょっと羽角と呼ばれる毛があるのは、ミミズクやコノハズクと分類されることが多いのですが、必ずではありません。

そしてワシミミズクはフクロウの仲間の中でこれといった特徴があるわでなく、アフリカオオコノハズクに関しては情報もあまりありません。そのあたりを考えると、フクロウの特徴だけが表現されるのは仕方ないのかなあとも思います。ちなみにアプリではコノハちゃん博士は2度変身していたみたいです。

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