2021年9月20日月曜日

よくわからん! ワイヤレスイヤホンを選ぶときのBluetoothの話




 ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンが普及してきましたが、それを選ぶ際にBluetoothの対応している規格によって機能が変わってきます。何を見て選べばよいかについて紹介します。


気にすべきは主に二つでコーデックとバージョン

イヤホンを選ぶにあたって重要なのは、機能に関わってくるバージョンと音質に関わってくるコーデックの主に二点です。

Bluetoothは無線で様々な機械同士と通信するための規格で、PC・スマホ・イヤホン・キーボード・カメラ・ゲームのコントローラーと様々なものに採用されています。そしてWi-Fiとの違いは、Wi-Fiはインターネットや家庭や企業内のネットワークと通信するためという点です。

Bluetoothの規格にはバージョンがあり、このバージョンによって消費電力や対応できる機能が違い、まずこれが気にすべき点です。

次にプロファイルと呼ばれるものがあり、これも何の機能に対応しているかにあたります。例えばワイヤレスイヤホンであればA2DPというのに対応しており、これは音声を通信するためのプロファイルです。そしてプロファイルには色々なものがありますが、イヤホン選びで重要なものは多くありません。

そして音質もイヤホンなら重要ですが、先ほど上に上げたA2DPのプロファイルと一緒に使われるコーデックと呼ばれる音声圧縮規格で変わってきます。スマホなどから音楽を送るときにどうやって送るかという規格で重要です。

バージョンが新しいと省電力だったり複数の機器から同時再生できる

バージョンが新しいと何が良いかと言うと、省電力であったり複数の機器の音を同時に聞けたり高機能になります。ただ音質に関して全く関係ないわけではないですが、コーデックの影響のほうが大きいです。基本的には最新のバージョンの方が良いのと、対応してる機能についてはカタログで見るしかありません。

Bluetoothのバージョンは現在2020年発表の5.2が最新です。バージョンが上がることごとに通信速度の高速化・低省電力化が勧められてきました。最近のイヤホンであればだいたいが5.0以上で、使う上でバージョンで特に困ることはありません。

また、バージョンが5.2だから全ての機能に対応するわけではありません。複数の機器の切り替えができるマルチポイントや、同時接続で二台のスマホの音楽を聴いたり出来るマルチペアリングなど使い勝手に関わる部分を正確に知りたい場合は、やはりカタログの細かい部分を見る必要はあります。

4つ対応していればだいたい出来るプロファイル

ワイヤレスイヤホンであれば重要なのは主にした4つのプロファイルです。

A2DP-音楽などの音声を送る機能
AVRCP-端末側の再生や停止などの操作をするリモコン機能
HFP-電話の発着信と通話などの機能
HSP-電話の音声を送受信する機能

上二つのA2DPとACRCPが音楽再生に関わる機能、下二つのHFPとHSPが電話に関わる機能です。最近のワイヤレスイヤホンであればだいたい対応しているので、念のため確認するしておけばよい部分です。

そして細かい使い勝手に関してはマニュアルなどをダウンロードして確認すると良いと思います。

音質に最も影響するコーデック

コーデックは音声をどうやって圧縮してスマホなどからイヤホンへ送るかの規格で、この部分が音質にはもろ影響します。目安としては電車などでしか聞かないなら、SBCでも良いが、静かなところでも聞くなら最低AACとaptX、ハイレゾ音源を聞くならaptX HDやLDACにaptX Adaptive、ゲームをするならaptX LLというのが目安です。

SBCはBluetoothイヤホンなら絶対に対応しないといけない規格で、最も古いコーデックです。そのため音質はあまり良くありません。ただし、注意して聞けば音質悪いなあぐらい
レベルなので、騒音の多い環境であれば気にならないと思います。

AACとapt-XはCDレベルの音質で聞ける規格です。なので音質の劣化も比較的少なく、静かな環境でも不満は出にくいと思います。

そしてaptX HD・LDAC・aptX Adaptiveはハイレゾ音源相当の音質を誇る規格です。逆を言うとどれかに対応してないイヤホンで聞くと、ハイレゾではなくなっているということです。

最後にapt-X LLは遅延を無くすための規格で、他の規格よりゲーム時の音ズレが小さくなります。ただし、音ゲーをやるのであれば、今も有線で一番無難だと思います。

今まで説明した規格は全て非可逆圧縮の規格です。Bluetoothには可逆圧縮のコーデックは今までなかったのですが、2021年9月にaptX Adaptiveの追加規格で、aptX Losslessが発表されました。この規格で初めてCD相当の44.1khz/16bitまで可逆で送信ができます。個人的には未だにCDから取り込んで聞く派なので、この規格に最も期待しています。

コーデックが良くても最後はイヤホンの性能が大事

コーデックはスマホなどからイヤホンまで音を伝えるための規格です。なのでイヤホン自体の作りが良くないと音質は落ちます。音質にこだわるのであれば、デジタルの規格部以外もやはり重要です。

私もそろそろワイヤレスイヤホンが欲しいなと思い調べたので、書いてみました。イヤホン選びの参考になれば幸いです。

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