2017年2月18日土曜日

リアルけものフレンズ オーロックス・オリックス・ツキノワグマさん




けものフレンズに登場する動物たちを紹介しようという企画です。今回はライオンさんの優秀な部下のオーロックさん、アラビアオリックスさん、ツキノワグマさんを紹介します。

絶滅した家畜の祖先 オーロックス

見島牛(みしまうし)の初春
日本在来牛の見島牛(みしまうし)も
オーロックスを祖先にする
オーロックスは既に絶滅してしまった動物で、現在家畜として飼われている一般的ウシの原型と言われています。一般的なウシとはホルスタインなど、よく見られる乳牛から牛肉用まで様々な品種のことです。写真は日本在来牛の見島牛(みしまうし)です。この牛は日本では二種類しかいない、海外種と交雑していない貴重な血統の在来種です。この日本の牛もオーロックスを祖先とする牛が、中国や朝鮮半島を経由して伝わったとされています。絶滅した理由は、人間が食べるためやスポーツ的な狩猟のためです。なので、トキさん同様に目にハイライトがありません。

絶滅してしましたが、復元しようという試みがあったこともあります。比較的オーロックスに近い血筋の品種5つを戻し交配で掛け合わせ、表面上オーロックスに近づけたものです。それで生まれたのがレック牛などとも言われるものです。オオカミに近い柴犬からオオカミを作り出すようなものですから、もっともこの試みはオーロックスに近い牛を作ったに過ぎません。

絶滅してしまった以上はっきりとした生態は分かりませんので、現在生きている牛を参考にしてみましょう。牧場など広い場所で複数で飼うと、群れを作り順位が作られます。今の牛は家畜用に穏やかな性格になるよう改良されているので、オーロックスは結構荒々しく順位を争ったかもしれません。もっと野生に近いウシの場合は、鳴き声で縄張りを主張しあったりします。明確な縄張りを持つタイプではないものの、縄張りの主張もちゃんとします。

順位付けが好きで縄張りをもつのですから、割と戦いは得意なはずです。絶滅したという部分ですが、他の動物と比べると微妙な存在です。確かに原型になったオーロックスは絶滅しましたが、今飼育されている家畜のウシという形でとても繁栄しているのも事実だからです。

省エネタイプのアラビアオリックス

アラビアオリックスは絶滅寸前から回復した動物です。元々の生息地はアラビア半島やシナイ半島の乾燥地帯で、現在はオマーンが中心です。サバンナなどよりもっと乾燥した砂漠に近い場所に対応し、オリックスの仲間でも最も過酷な環境に生息出来ます。大きさは結構大きく、普通の鹿より更に一回り大きい感じです。ユニコーンのモデルにもなったといわれる角は、直線的かつとても大きく立派です。日本では「金沢動物園・富士サファリパーク・福岡市動物園」の三つでしか見ることができません。

減少した理由は狩猟です。もともと現地の人たちが狩猟用としていましたが、狩猟者の装備の近代化で急速に数を減らしました。そうしたことで絶滅寸前になったのですが、野生下の数少ない個体を保護し繁殖させました。そうして500頭を越えるレベルになり、最悪の状態は脱しました。今ではオマーンに再導入されています。

食性は草食で、過酷な環境でも数少ない草を食べて生き残ることが出来ます。体が白いのは暑さをしのぐためで、日中は木陰で過ごします。オスは基本的に単独ですが、群れのリーダーは違います。1頭または少数のオスと複数のメスで10頭ほどの群れを作ります。群れ同士の連携は密で、草を食べていて50m以上離れている時でも視覚でお互いを確認し合い連携します。メスをめぐり戦うこともありますが、それ以外では積極的に戦うタイプではありません。

アニメではオーロックスとともに出てきました。戦闘向きではないものの連携を組むことが得意なので、ライオンの指令とオーロックスの連携で戦うという戦略が組まれているようです。立ち回りが上手いというのも、アラビアオリックス連携の得意な部分を表していると思います。

言わずと知れたツキノワグマ

ツキノワグマは日本で最も馴染みの深いクマだと思います。生息地は日本を含む極東地域の森で、中国や韓国からヒマラヤ地域にかけて生息します。日本では本州以南に生息していますが、九州と四国では絶滅されてとしています。アメリカといえばグリズリーをイメージする方も多いと思いますが、アメリカグマという小型のクマもいます。ツキノワグマはアメリカグマに近い種類とされています。

食性は雑食で木の実などから小型の動物まで何でも食べます。ただ、ヒグマほど凶暴ではなく、積極的に人を襲ったりはしないとされています。基本的に単独生活で明確な縄張りも持ちません。縄張りを持たないものの行動範囲は狭く、餌があればだいたい決まった狭い範囲で生活をします。

ツキノワグマはカワハギという、針葉樹林の皮をはぐ習性があります。ツキノワグマは極東地域に生息すると説明しましたが、このカワハギを頻繁に行うのはツキノワグマだけとされています。この行為は西日本などクマの少ない地域のほうが多くみられ、個体数との相関関係は低いようです。生息地の餌場の量に関連して皮をはぐと考えられていますが、まだまだはっきりしない部分も多く謎の多い行動です。

ここでライオンさんの考えた戦略の考察に入ります。ツキノワグマは最初の二匹と違い単独行動かつ縄張りを持たず、狭い範囲を行動範囲とします。そのあたりを総合的に考えると、オーロックスさんとアラビアオリックスさんと連携させて前衛に出すより、狭い城の中を巡回させ防衛戦に回すのはなかなか合理的な戦略です。さらに平原のような平地より森に住むことも考えれば、城のほうがまだ生態にあっています。

以上三匹の紹介と簡単な考察をしましたが、それぞれの生態にあった合理的な配置がなされていたことが分かります。もっとも、生息地については平原という条件にあっていないのが、ちょっと残念なところです。

その他各話登場フレンズ-「その他各話登場フレンズ紹介一覧」
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