2015年12月13日日曜日

祝・ミクさん金星に到達




惑星探査機「あかつき」が金星に到達しましたが、ミクさんも金星へ到達しました。というお話なんかを紹介します。

どうやって金星へ

JAXAでは「あかつき」に限らず宇宙開発をPRするために、名前やメッセージを金属板に無料で掲載するキャンペーンを行っています。このキャーンペーンでゃ団体で応募することでプレートを丸々使うことが出来ます。そこで森岡澄夫氏が初音ミクを金星に送ろうプロジェクト立ち上げ、10000人の応募が集まりした。無事メッセージやイラストを印刷したプレートが、あかつきに搭載されることになりました。そして2010年5月21日に鹿児島県種子島宇宙センターからH-2Aロケットで打ち上げられ、宇宙へ旅立ちました。

ここまでは良かったのですが、金星軌道到着直前の軌道変更でトラブルが発生しました。燃料の逆流を防ぐ弁が正常動作せず、予定の軌道に投入することが出来ませんでした。それでもJAXAは諦めず様々な検討を行い、あかつきを最低限の機能で維持を決定。チャンスが巡ってくる5年後2015年に軌道投入を目指すことにしました。

そして、本来の予定からちょうど5年遅れた、今年2015年12月7日に金星の軌道へ投入することが出来ました。今後のあかつきの予定としては、金星の大気について観測することです。そして金星の気象について解明を進めるだけでなく、地球と比較することで地球の気象についても解明することを目指しています。ただ、予定よりも5年ほど遅れての観測開始のため、当初の設計寿命を越えていてます。機材の劣化なども心配されていて、今後も難しい運用が続きそうです。

永遠に残るプレートの未来?

ミクさんを金星に送ろうプロジェクトのHPでも紹介されていますが、SFマガジン2011年8月号・初音ミク特集号で、このプロジェクトを題材にした小説が掲載されています。だいぶ前に読んだのでかなりいい加減ですがあらすじは、「人類滅亡後の太陽系を訪れた宇宙人が探索をするも、人類の詳細を知る痕跡はなかなか見つからない。手がかりを探し続けていると、あかつきを発見。そこにはミクさんのプレートがあって宇宙人は思いもよらぬ想像を巡らす・・・・」とかだったと思います。

一見ただの妄想のように思える話ですが、あかつきは運用観測後も長い間宇宙を漂う予定です。なので人類が滅亡したあとに宇宙人が本当に拾うかもしれません。宇宙人がミクさんを拾ったらどう解釈するのでしょうか?そこから新たな創作が生まれるかもしれないと思うと、とてもワクワクします。

余談ですが、SFマガジン2011年8月号はミクさんを題材にした複数の短編小説や、各種インタビューも載っていたりて、一読の価値があります。中古本も高騰したりしてはないないので、是非お勧めです。

外部リンク

2015年11月1日日曜日

Xperia Z4のちょっとだけマニアックなレビュー




Xperia Z5が発売された今だからこそ、お安くXperia Z4への乗り換えを検討している方もいると思います。なのでちょっとマニアックなZ4の使い勝手について紹介したいと思います。

最初にフォローしておきますが、Z4は結構気に入っています。ただ、気になる点がないわけではないので、その気になる点を中心に紹介します。

ホワイトノイズは多め

Xperiaの売りの一つに高機能なオーディオ機能があります。そこでイヤホンのホワイトノイズが気になる方も多いと思います。あくまで私が使用していたXperia Z ・ Z2との体感での比較ですが、それらよりZ4はホワイトノイズは大目です。個体レベルの問題かと思い家族のZ4で音楽再生をしてみましたが、自分が持つZ4同様にホワイトノイズは大目でした。

もう一つオーディオで気になる点で言えばノイズキャンセリングの不具合です。対応していないイヤホンなのでSONYを責めるわけにはいきませんが、古いSONY製ノイズキャンセリングイヤホンは対応していな場合があるようです。ウォークマンのX-1000シリーズに付属していたMDR-NC020というイヤホンを持っていたのでZ4で試しましたが、ノイズだらけになってしまって駄目でした。

4K撮影時は条件によってかなり左右される

Z4は今話題の4K撮影が出来ますが、撮影時は酷く発熱します。一部レビューでは数分で撮影不能になるとありますが、半分合っていて半分間違っています。外気が真夏のような状況だと数分で撮影が出来なくなりますが、今の時期のような涼しい時期であれば10分以上の撮影も十分可能です。結局は放熱が上手く出来るかの話なので、外気の温度や風の有無でかなり左右されます。

試行錯誤が必要なので万人向けとはいえませんが、私は4Kで積極的に撮影をしています。癖を覚えれば十分遊べるので、是非挑戦してみてください。

HEVCは容量削減になるが使い勝手が悪い

Z4のCPUはクアルコムのSnapdragon 810を採用しています。このCPUにはハードウェアAVCエンコーダーのほかに、HEVC (H.265) エンコーダーを搭載しています。そのおかげで4K撮影時にHEVCでの録画も可能なのですが、録画後が使い勝手が悪いです。

まずYouTubeへのアップロードは、YouTube側が未対応のため出来ません。私はペガシス製の編集ソフト TMPGEnc Video Mastering Works 6 を使っていますが、HEVCの場合は映像を読み込むことが出来ませんでした。おまけにPCでの再生負荷も大きめです。なので、撮影後にいろいろな利用を考えている場合は避けたほうが良いと思います。

ただし容量に関してはメリットがあります。AVCの場合は50Mbpsを越えるビットレートでの撮影になりますが、HEVCの場合は35Mbpsちょっとのビットレートで、録画のファイルの容量は目に見えるレベルで違います。再生互換に関してはVLCやMPC-HCなど有名どころなら問題なく再生可能です。単純に撮影しておくだけでよい方はHEVCでの録画は有りだと思います。ちなみに音声はどちらを選択してもAAC128kbps前後です。

カメラは綺麗だけどアプリの関連が弱い

Zシリーズはカメラが綺麗です。1/2.3サイズのコンデジレベルのCMOSセンサーにF2.8のレンズで、かなり綺麗に写ります。私が持っているHX50Vと比較すると、それを上回る解像感・色合いでした。

普通の方なら十分だと思いますが、このブログを見て下さるような方はもっと使い倒すと思います。そうなると不満な点が出てきてしまうと思います。まず付属のカメラアプリにはグリッドラインや水準器が表示できません。今のデジカメの多くの機種で出来るので、そこは妥協して欲しくないところです。

もう一つは外部アプリの連携の弱さです。サードパーティー製のアプリを使ったカスタマイズできる点がスマホカメラの長所だと思いますが、Z4はシェアの低さが問題なのかフル機能で使えない場合があります。そういった面が気になる方は、Galaxyやnexusシリーズはフル機能で使える場合が多いので、そちらをお勧めします。

2015年4月19日日曜日

理研 一般公開2015和光地区 Part2




前回の記事Part1の続きです

スパコン Hokusai great wave

Hokusai great wave のロゴ
Hokusai great wave のロゴ

Hokusai great waveは2015年4月に登場した新型スーパーコンピューターです。現在日本には3箇所でしか稼動していないシステムです。

Hokusai great waveに組み込まれているFX100
京の後継機 FX100

3つのシステムからなるスパコンで「京の発展型のマシン」「Tesla搭載のGPGPUマシン」「1ノード1TBのメモリを搭載するマシン」の3つを同じネットワーク・ストレージに繋ぐことで、ユーザーは複数のシステムをシームレスに使用することが出来ます。
FX100のシャーシとメインボード
FX100のシャーシとメインボード

また、「京の発展型のマシン」FX100は京の10倍の処理能力を持ち、京から2世代進んだものとなっています。

Hokusai great wabeのストレージシステムの一部
ストレージシステム
このシステムは理研の職員が研究のため利用するための計算リソースとして用意されたものです。なので、ジャンル問わず様々なプログラムが走っています。

理研のふえるわかめちゃん

ふえるわかめちゃんの胞子体
ふえるわかめちゃんの胞子体

リケンと言えば「ふえるわかめちゃん」を思い浮かべる方もいるかと思いますが、「ふえるわかめちゃん」のためにワカメの品種改良の研究も行っています。

ワカメは新芽ワカメなら柔らかくてそのまま食べれるのですが、大きく育ったワカメの場合は芯抜きという作業が必要になります。この作業が結構な手間で、ワカメ生産者の高齢化が進む今では大きな負担になっています。

また、ワカメは1年程度かけて大きく育てて収穫するのですが、収穫期が一度ということはその時期に負担が集中してしまい、各種加工設備もそのピークにあわせる必要が出たりしてきます。

それを解決するためにワカメの生育を早め年に何回も新芽ワカメを収穫しようということで、ワカメの品種改良を行っています。

この品種改良のとき役立つのが理研の重イオンビーム技術です。ビームをワカメに当てることで突然変異を促し品種改良のスピードを速めることができます。

わかめちゃんサンプル
新商品のサンプル

そんなこんなで品種改良が行われてきたのですが、完成は近いそうです。今回そのサンプルを配っていました。

食べれば食感が全然違うのですぐ分かるらしいです。食べるときは通常品と比べて食べられるようサンプルと通常品両方をセットで配布していました。

他にもいろいろあったのですが時間の関係で全てを回ることができませんでした。来年も機会があったら勉強に行こうと思います。一年に一回の公開なので、一度訪れてみるのも面白いと思います。

理研 一般公開2015和光地区 Part1




2015年4月18日に埼玉県和光市にある理化学研究所の一般公開があるので言ってきました。

和光にある理研って?

理化学研究所は様々な研究をするという場所はご存知の方も多いと思います。理研は全国に何箇所も研究拠点を持っていますが、和光市にある研究所が本部となっています。

ここではシンクロトロンと呼ばれる加速器を使った物理系の実験や脳科学などの生物系など幅広くやっています。

一般公開は私のようなずぶの素人でも研究施設を見学することができ、第一線で研究している研究者や学生さんから説明を受けることができます。

今回の記事では素人なり見てきた・説明していただいたことを紹介していきたいと思います。

素人がよく理解せずに書いているので誤りも多いかと思います。なので、軽く読んでいただければと思います。

サイクロトロンで原子に迫る

理研和光にあるサイクロトロン
超伝導リングサイクロトロン
和光のにあるサイクロトロンでは最大

物理系の研究として原子の性質に迫るというものがあります。

原子の性質が分かることで、世の中の物質の仕組みが分かったり、人類に役立つ放射性物質を得ることが出来たり、宇宙の創生の謎が分かったりします。

では、どのように謎に迫るかといいますと、原子と原子をぶつけることで新しい原子や同位体を作ることで迫っていきます。

そうすることで予想される新しい元素の性質と実際の性質を比較したりして理解を深めていくことが出来ます。

その新しい原子などを作るときに役立つのが写真にあるサイクロロトロンです。

作る原子によってイオンの種類は異なりますが、イオン化したウラン・カルシウム・キセノンをサイクロトロンと呼ばれる加速器で光の7割の速度まで加速させます。そして、ビスマスの壁に思いっきりぶつけることで元の原子がはじけ飛んだり・合体したりして新しい原子が生まれます。

理研和光のビームライン
サイクロトロンから続くビームライン
この中を加速したイオンが通る
和光理研の搬入扉
搬入扉
放射線遮蔽のためとても分厚い
この新しい原子を作る過程で放射線が出たりします。そのためこの施設自体が地下にあり、施設自体が分厚いコンクリートで覆われています。写真は搬入扉のものですが、とにかく分厚いです。

ただし、放射線が飛び交うのは稼動中のみで、停止中は地上と変らないレベルのところが多いです。

Part2に続く

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