どうやって金星へ
JAXAでは「あかつき」に限らず宇宙開発をPRするために、名前やメッセージを金属板に無料で掲載するキャンペーンを行っています。このキャーンペーンでゃ団体で応募することでプレートを丸々使うことが出来ます。そこで森岡澄夫氏が初音ミクを金星に送ろうプロジェクト立ち上げ、10000人の応募が集まりした。無事メッセージやイラストを印刷したプレートが、あかつきに搭載されることになりました。そして2010年5月21日に鹿児島県種子島宇宙センターからH-2Aロケットで打ち上げられ、宇宙へ旅立ちました。
ここまでは良かったのですが、金星軌道到着直前の軌道変更でトラブルが発生しました。燃料の逆流を防ぐ弁が正常動作せず、予定の軌道に投入することが出来ませんでした。それでもJAXAは諦めず様々な検討を行い、あかつきを最低限の機能で維持を決定。チャンスが巡ってくる5年後2015年に軌道投入を目指すことにしました。
そして、本来の予定からちょうど5年遅れた、今年2015年12月7日に金星の軌道へ投入することが出来ました。今後のあかつきの予定としては、金星の大気について観測することです。そして金星の気象について解明を進めるだけでなく、地球と比較することで地球の気象についても解明することを目指しています。ただ、予定よりも5年ほど遅れての観測開始のため、当初の設計寿命を越えていてます。機材の劣化なども心配されていて、今後も難しい運用が続きそうです。
永遠に残るプレートの未来?
ミクさんを金星に送ろうプロジェクトのHPでも紹介されていますが、SFマガジン2011年8月号・初音ミク特集号で、このプロジェクトを題材にした小説が掲載されています。だいぶ前に読んだのでかなりいい加減ですがあらすじは、「人類滅亡後の太陽系を訪れた宇宙人が探索をするも、人類の詳細を知る痕跡はなかなか見つからない。手がかりを探し続けていると、あかつきを発見。そこにはミクさんのプレートがあって宇宙人は思いもよらぬ想像を巡らす・・・・」とかだったと思います。
一見ただの妄想のように思える話ですが、あかつきは運用観測後も長い間宇宙を漂う予定です。なので人類が滅亡したあとに宇宙人が本当に拾うかもしれません。宇宙人がミクさんを拾ったらどう解釈するのでしょうか?そこから新たな創作が生まれるかもしれないと思うと、とてもワクワクします。
余談ですが、SFマガジン2011年8月号はミクさんを題材にした複数の短編小説や、各種インタビューも載っていたりて、一読の価値があります。中古本も高騰したりしてはないないので、是非お勧めです。
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