2021年9月29日水曜日

iPhoneやandroidからUSBより早くWi-FiでWindowsにファイル転送する方法




 iPhoneシリーズはあれだけ映像を売りにするのに、何故か優先接続がUSB2.0で映像転送をが遅すぎます。なのでandroidでも利用できるテクニックでWi-Fiを使ってデータを送る方法を紹介します。
記事作成日: 2021.09.23/記事更新日: 2021.09.29

iPhoneのlightningは遅すぎる

iPadやMacの接続方法がUSB Type-CでUSB3.0以上・最大理論値5Gbps対応となる中、iPhoneの接続はlightning端子を維持しています。lightning端子はUSB2.0接続がベースになっているために、通信速度は最大理論値で480Mbpsとなっています。なので実際の速度はそれ以下となります。

また片側がUSB-Type Cで反対がlightning端子というのもありますが、あれはUSB PD(USB Power Delivery)に対応するためで、転送速度はUSB2.0から全く変わりません。

またapple製品通しであればAir Dropという、Wi-FiとBleutoothを組み合わせた無線通信で高速転送できますが、Windowsとでは叶いません。

Androidも中身はUSB2.0がまだ多い

最近のAndroidの接続端子はUSB Type-Cが標準です。しかし、USB Type-Cあくまでも端子形状の規格なので、転送速度は色々です。

10万円を超える高級端末であればUSB 3.0以上で理論値で5Gbpsを越える通信速度が多い反面、普及帯以下の端末だとSoCは対応していてもUSB2.0止まりはよくあります。

また各社この部分をスペック表にはっきり書かないことも多く、分かりにくいことも多いです。ドコモの製品情報ではしっかり載っているのが、とても偉いです。

Wi-Fiなら最低でもUSB2.0ぐらいを目指せる

最近のスマホとWi-FiルーターであればWi-Fi 5 (11ac)に対応しています。iPhoneの場合ですと、最大理論値は866Mbpsまで対応します。

更に数年前からWi-Fi 6 (11ax)対応機器が発売されました。iPhoneの場合11とSE2以降がそれにあたります。最大理論値は1200Mbpsでギガビットを越えます。

実際にWi-Fi 5でPCとやり取りしていますが、ファイル数やサイズで波がありますが実測値の最大値500Mbps越えで平均で見てもUSB2.0よりは早くデータ転送が可能です。

今度Wi-Fi 6環境も整える予定なので、そうしたらそちらについても記載します。

ただし、これはWi-Fi部絞ってみた場合なので、スマホとWinodws側の読み書き速度にも依存するのが注意が必要です。Androidの場合SDカードの読み書き・Windows PCがHDDでの読み書きなど、そこで読み書きが遅くなる可能性があるので注意が必要です。

実際に測定してもWi-Fiが早い

iPhone XR / Wi-Fi5 / 約1GB×5
1回目 2m17s 2回目 2m23s 3回目 2m23s
平均: 2m21s / 290Mbps

iPhone XR / USB2.0 (iTunes経由) / 約1GB
1回目 42s 2回目 42s 3回目 42s
平均: 42s / 195Mbps

iPhone 13 mini / Wi-Fi5 / 約1GB×5
1回目 1m14s 2回目 1m07s 3回目 1m09s
平均: 1m10s / 585Mbps

約1Gの動画ファイルを使ってストップウォッチを使って計測の上、USBとWi-Fiで転送ファイル数が違う超ざっくりした計測ですが、傾向は分かると思います。

iPhone XRの場合どちらも遅いのですが、USBが遅すぎるので相対的にWi-Fiが早いです。iPhone 13 miniの場合は、585MbpsでUSB2.0の理論値を明らかに超えています。こうしてみるとiPhone XRは元々が全て遅すぎます。

補足として環境は 「iPhone→Wi-Fiルーター(IO DATA WN-AX1167GR2)→1GbE→Windows PC (NVMe)」です。ルート上のボトルネックは最小限だったと思います。基本スマホもPCも動かさないようにしましたが、他のスマホが接続しっぱなしでインターネットも繋がっていて、小さいトラフィックはあったと思います。ただ、現実的な環境ということでここは一つ…

iPhone標準の「ファイル」でも接続できるが不安定

Androidはそういったアプリが無い場合がある

iPhoneにプリインストールされている「ファイル」アプリでもWindowsとWi-Fiでやり取りできますが、容量が大きいと不安定になるのでサードパーティがお勧めです。

Androidの場合はGoogle謹製ではそういったアプリが無いため、製造メーカーのプリインストールアプリ次第です。Galaxyの「マイファイル」やXiaomiの「ファイルマネージャー」はWi-Fiでのやり取りが出来ました。

Windows10のファイル共有機能を使う

Windowsにはファイル共有機能があるので、それを使います。この点はざっくり説明するので、もし足りない場合は調べて下さい。

まず共有したいファイルを右クリックし、プロパティを開きます。その中に共有タブがあるのでクリックし、更に共有をクリック。そうすると共有したいユーザーが選べるので、ユーザーを選んだ上でアクセス許可のレベルを設定すれば完了です。

こうすることで同じLANに繋がっている端末からアクセスできます。無線LANの場合ルーターモードで稼働している場合はつながらないこともあると思うので、そこの辺り設定はつながらなかったら実情に合わせて設定してください。

FE File Exploreを使う場合

私は特に理由もなくFE File Exploreを使っています。家庭内LANにアクセスする都合上セキュリティには気を付けた方が良いので、もっと良いアプリがあればそちらをお使い下さい。

まずアプリを開いたらiPhoneの場合は右上、Androidの場合は右下の+マークをタップしてください。そうすると共有したいシステムのアイコンが出るのでWindowsをタップしてください。すると設定画面が出るので、それを入力すれば完了です。

表示名: 自由
ホスト名/IPアドレス: 共有する端末の名前かIPアドレス
ユーザー名: 共有設定をしたユーザーの名前
パスワード: 共有設定をしたユーザーのパスワード

上のような感じで入力が必要になります。表示名はスマホ上で表示するためのものなので自由です。

ホスト名/IPアドレスの部分は2パターンやり方があります。ホスト名を使う場合、Windowsのi設定→システム→詳細情報で、詳細情報内のデバイス名から名前を確認します。そしてパソコンの名前がPCに設定されているとします。iPhoneの場合「smb://PC.local」と入力してください。Androidの場合は「PC」のみで大丈夫です。IPアドレスを使う場合はWindowsのコマンドプロンプトをまず開きipconfigと入力、それで出てきた中からIPv4アドレスを入力すればOKです。ただし、IPアドレスの固定設定しないと変更されて繋がらなくなる場合があるので、ホスト名を使うのがお勧めです。

ユーザー名とパスワードはWindows上で使っているユーザー名やパスワードをそのまま入れればOKです。

大容量ファイルは発熱に注意

大量にファイルをやり取りする時は端末の発熱にも注意です。Wi-Fiでの通信とストレージとの読み書きのダブルで発熱します。そのため数十~百ギガなどやり取りする時は、扇風機でもなんでも良いので風で冷やしてあげてください。

こんな感じでファイルが共有できると思います。USBケーブルよりは早くやり取りが出来る場合も多いと思うので、ぜひ活用してみて下さい。

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